県外ナンバー狩りはしょうもない悪ふざけ。報道する価値なし

2020年9月6日頭の体操

コロナ騒ぎのなか「県外ナンバー狩り」と呼ばれる行為が大きな話題になった。県外ナンバー狩りとは、他県ナンバーのついた車に「〇〇(地域名)に来るのやめてください」といった貼り紙を貼る、車に落書きをする、あおり運転をしかけるなどの嫌がらせを指す。

私は県外ナンバー狩りをわざわざニュースで取り上げるべきではないと考えている。

まず、他県ナンバー狩りの内容そのものよりも、たいして実害のない悪ふざけを感傷的に報道するメディアにむしろ問題があると思う。

他県ナンバーの車に貼り紙を貼ったり落書きをしたりする行為は単なる嫌がらせだ。少なくとも、命に関わる重大な犯罪とは言い難い(あおり運転は例外)。

2019年にバイトテロという行為が問題視されたのを覚えているだろうか。飲食店の厨房の冷蔵庫に頭を突っ込む、床に落ちた食べ物を調理するなどの行為が報道された。しかし、食中毒など客にとって実害のある問題が起きたわけではない。他県ナンバー狩りも同様に、たいした実害のない悪ふざけに分類してよいだろう。

さらに、「県外ナンバー狩り」というキャッチーなフレーズを大々的に報道すると、自粛強行派の人たちに事件を起こすヒントを与える可能性がある。

貼り紙や落書きなどの嫌がらせ行為は、防犯カメラでもない限り犯人を特定するのが難しいと思われる。これは仮説に過ぎないが、県外ナンバー狩りの手口を具体的に報道するからこそ県外ナンバー狩りが増加するのだ。悪ふざけに加担するように視聴者を駆り立ててはならない。

新コロを収束させるための最善策は人の移動を制限することだ。否定はしない。しかし、自分の住む地域から一歩も出てはいけないという空気は閉塞感を生むのではないだろうか?欧米ではロックダウンが行われたが、感染状況が異なる日本で移動の自由を制限することは精神の健康上好ましくないと思う。

ともかく、事件をニュースにする際はリスクが伴うことを知ってほしい。犯罪の手口の詳細を公開すると、それをヒントにした新たな事件を誘発する可能性があるからだ。

例えば、2020年夏の埼玉監禁事件の容疑者は2017年の座間監禁事件に影響を受けたと明かしている。事件や自殺を報道する際は事件の再発防止を目的としたガイドラインを設定し、それを遵守することが求められる。